ミラーレスの熱暴走とは?原因と今すぐできる熱対策まとめ

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「撮影中にカメラの電源が落ちた」
「高温警告が出て動かなくなった」――

そんなトラブルに見舞われた経験はありませんか?特に夏場の屋外や長時間の動画撮影時に多いのが、“熱暴走”という現象です。

高性能で小型化が進んだ現代のミラーレスカメラは、その裏で深刻な「発熱の問題」を抱えていることが多く、放っておけば大切なシャッターチャンスや機材自体を失いかねません

本記事では、ミラーレスの熱暴走が起きる原因から、他の機種との違い、そして実際に有効な熱対策や予防方法までを専門的な知識にもとづいてわかりやすく解説します。

大切なカメラを守るために、今すぐ知っておくべきこと。撮影をもっと安心して楽しむために、ぜひ最後までお読みください。

本記事でわかること

  • ミラーレスカメラが熱暴走する主な原因
  • 一眼レフやGoProとの熱構造の違い
  • 熱暴走を防ぐための具体的な対策と工夫
  • 撮影中にできる熱対策の実践テクニック
目次

ミラーレス熱暴走の原因と仕組み

「なんでミラーレスが急に熱くなるの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?

最近のミラーレス一眼は、動画撮影や連写などの負荷が高まるシーンで急激に発熱し、突然電源が落ちたり、動作が不安定になったりするケースが少なくありません。

これはまさに「熱暴走」と呼ばれる現象です。

このセクションでは、熱暴走とは何か、なぜ発生するのか、ミラーレス特有の構造がどう関係しているのかをわかりやすく解説します。

読み進めれば、あなたの大切なカメラを守るためのヒントがきっと見つかるはずです。

カメラの熱暴走とは?

カメラにおける「熱暴走」とは、機器内部で発生した熱が逃げきれず、センサーや処理回路に異常が起こる状態のことを指します。

特に夏場の屋外撮影や、長時間の4K動画収録、さらにはWi-Fi機能の常時オンなどで、カメラ内部の温度が急激に上昇します。

問題なのは、熱が溜まることでセンサーやバッテリーの動作が不安定になり、最悪の場合、カメラがフリーズしたり自動的にシャットダウンすること。これは一時的なトラブルに見えて、実は内部の部品寿命を縮めているサインかもしれません。

人間が熱中症になるのと同じで、カメラも「体温」が上がりすぎると動けなくなります。

カメラの熱暴走=故障の前兆と心得るべきです。

ミラーレス 発熱の主な要因

ミラーレスが発熱しやすいのは、
その構造と高性能化が原因です。

まず、ミラーレスには一眼レフにあるミラー機構が存在しない分、内部のスペースがコンパクトになっています。これは良い面もありますが、熱を逃がすための余裕がなくなるという大きな弱点にもなります。

加えて、最近のミラーレスは高解像度センサーや高速プロセッサを搭載しており、処理能力が格段に向上しています。便利な反面、それだけ発熱量も多くなるということ。

しかも、ボディが小さいと放熱用のヒートシンクやファンも搭載しづらいため、熱がこもりやすくなってしまうのです。

高性能であるがゆえの“熱との戦い”。それがミラーレスの宿命でもあるのです。

Goproが熱暴走する原因は何?

GoProのようなアクションカメラも、ミラーレスと同じように小型・高性能を追求した結果、熱問題を抱えています。

特に4K/60fps以上の高解像度動画撮影時には、短時間で内部温度が急上昇し、「カメラが熱くなりすぎたため、シャットダウンします」と表示されるケースがよく報告されています。

これには、GoPro特有の密閉構造金属製のボディが関係しています。防水性能を持たせるために隙間が少ない=通気性がほぼゼロ

また、金属ボディは手触りが良く放熱性もある反面、急激に熱を持ちやすいという欠点もあります。

加えて、連続撮影やWi-Fi接続を行いながらの充電など、負荷が多重に重なる使い方が重なると、熱暴走のリスクが一気に高まります。

ミラーレス同様、小型化と高機能化の代償としての“熱リスク”は、GoProでも例外ではありません。熱暴走はカメラを壊す前に、「ちょっと休ませて」というサインなのです。

ミラーレス一眼の熱暴走との違い

一眼レフと比較してミラーレス一眼の熱暴走リスクが高いのはなぜでしょうか。

答えは、構造とセンサーの使い方の違いにあります。

一眼レフは、撮影中以外はミラーがセンサーの前に立っていて、センサーが光にさらされる時間が短い構造です。

これに対し、ミラーレスは常にセンサーが可動状態で、ライブビューや電子ビューファインダーに常時映像を供給し続けている状態です。

つまり、ミラーレスのセンサーは常に稼働し、熱を発し続けているのです。

また、動画撮影中は手ブレ補正や顔認識、AF追従といった複数の処理が同時に行われ、プロセッサに大きな負荷がかかります。

このような条件が重なると、ミラーレスでは一眼レフ以上に熱が溜まりやすく、逃げにくい状況が生まれるのです。

結果として、ミラーレスは一眼レフよりも熱暴走を起こす確率が高くなる傾向にあります。高機能の代償として、熱との共存が求められるカメラなのです。

長時間撮影が引き起こす熱問題

長時間の撮影は、
カメラにとって最大の熱試練です。

とくに、動画撮影やインターバル撮影、星景撮影などでは、数分〜数十分にわたり連続でカメラを稼働させる必要があります。

このとき、カメラ内部ではセンサーや映像エンジン、記録メディアなどがフル稼働しており、発熱の原因が積み重なっていきます。

さらに厄介なのは、外気温が高い環境下での長時間撮影。夏の屋外や車内では、カメラ自身が発する熱と外部の熱が相まって、危険な温度まで到達してしまうこともあります。

カメラが突然「高温警告」を出し、自動的に電源が落ちてしまえば、大事なシャッターチャンスを逃すことに。

「まだ大丈夫だろう」と油断せず、長時間の使用時にはこまめな休止と環境管理が命綱になります。カメラの体調管理も、撮影者の大事な仕事の一つです。

カメラは暑さで壊れる?

「カメラって、暑さで本当に壊れるの?」と疑問に思う人は多いでしょう。

結論から言えば、壊れます。ただし、「暑いだけで即壊れる」わけではありません。

カメラは精密機器であり、内部には熱に弱い電子部品やセンサーが多数組み込まれているため、高温環境が続けば確実にダメージが蓄積していくのです。

特に注意したいのは、
以下のようなシーンです

  • 炎天下の車内に放置
  • 真夏の野外での長時間撮影
  • 直射日光が当たる状態での固定撮影

これらの環境では、カメラ内部が60℃を超えることも珍しくなく、バッテリーが膨張したり、センサーに永久的な損傷が起こる可能性すらあります。

さらに見落とされがちなのが、SDカードや記録メディアの熱への弱さです。

高温によって書き込みエラーが起きたり、保存データが破損することもありえます。せっかく撮ったデータが再生不能になるリスクは、カメラ本体の故障よりも精神的にきついものです。

つまり、「暑さ」はカメラにとって静かに進行する“敵”熱を甘く見ず、きちんと管理できる人が、長く機材を大切に使える人なのです。

ミラーレス熱暴走の対策と予防法

ミラーレスの熱暴走は、完全には防げなくても工夫次第で大きく軽減することが可能です。

「高性能なカメラを買ったのに、熱でまともに使えない…」そんな悩みを持つ人にこそ、現場で役立つ実践的な対策を知ってほしいのです。

このセクションでは、撮影時の環境づくり、アクセサリーの活用、設定の見直しなど、誰でもすぐにできる工夫を詳しく紹介していきます。

あなたの大切なカメラを熱から守る、確かな手段を一緒に身につけましょう。

ミラーレス 熱対策に有効な方法

ミラーレスカメラの熱対策には、いくつかの「王道」とも言える工夫があります。

まず真っ先に意識したいのは、カメラに風を通すこと

小型のUSBファンや送風機を使って空気の流れをつくるだけでも内部の熱は段違いに抑えられます。

また、直射日光を遮るだけでも効果は大。カメラ用の遮熱カバーや、三脚に取り付ける日よけシェードを活用することで、センサーやボディが焼けるような高温になるのを防げます

動画中心の撮影を行うなら、設定で解像度やビットレートを少し下げるのも現実的な手段。画質より安定性を優先することで、トータルでの熱負荷を軽減できます。

つまり、完璧な冷却システムがなくても、「どう使うか」で熱はコントロールできる。カメラにとっての“快適な空間”を作ってあげる意識が、熱対策の第一歩です。

一眼レフカメラの暑さ対策は?

ミラーレスに比べて一眼レフは熱に強いイメージがありますが、絶対に安心というわけではありません

特に古いモデルでは、放熱設計が現代ほど最適化されていないことも多く、夏場の運用には注意が必要です。

まず、一眼レフでも直射日光下での長時間ライブビュー撮影は危険です。これはセンサーが露出している状態が続くため、熱暴走のリスクが上がります

また、撮影後の再生・チェックで液晶画面を長時間点けっぱなしにするのもNG。地味ですが、バッテリーの発熱要因になってしまいます

対策としては、

  • ボディカバーや日よけを使う
  • ライブビューよりファインダー中心で使う
  • 設定のオートパワーオフ機能を活用する

など、小さな工夫の積み重ねが効きます。

「一眼レフだから安心」は思い込みです。
どんなカメラでも、“熱は敵”という認識が必要です。

涼しい環境での撮影が重要

当たり前のことに思えるかもしれませんが、環境温度の管理は最強の熱対策です。

カメラが熱を持つのは仕方ないとしても、外気温が低ければその熱は外に逃げてくれます

涼しい日陰、風通しのよい場所、地面からの照り返しが少ない芝生など、ロケーションの選び方一つで熱の影響は激変します。

夏の撮影では特に、日が昇る前の早朝や、夕方以降の時間帯を狙って撮るなど、スケジューリングも熱対策の一環です。

また、車内で待機する際も、カメラをダッシュボードなど熱がこもる場所に置かないよう注意が必要です。撮影しない間も、カメラはあなたのそばで「体温」を上げ続けています。

涼しさはカメラの命綱
“冷たい空気”が、最高のメンテナンスになります。

アクセサリーを活用した熱対策

ミラーレスの熱問題に悩むユーザーの中には、「もう一歩踏み込んだ対策がしたい」と感じている人も多いはず。そんなとき、アクセサリーの活用が効果的です。

まずおすすめしたいのは、冷却ファン付きのカメラリグ。動画撮影を中心に活動している方の間では、すでに定番となりつつあります。

センサー裏に風を当てるよう設計された製品もあり、長時間撮影時の熱こもりを確実に軽減してくれます。

次に注目したいのが、サーマルパッドや放熱シートカメラ本体に貼ることで、熱を外部に逃がす手助けをしてくれる優れものです。メーカー保証が気になる場合は、リグの一部に貼るなど工夫次第で安全に運用できます。

また、バッテリーの発熱を抑えるモバイルバッテリー運用も有効。外部電源化することで、内部バッテリーの発熱リスクを減らせます

これらのアクセサリーは決して魔法ではありませんが、「あと10分の安定稼働」を可能にする存在です。

快適な撮影のための“ちょっとした投資”、始めてみる価値はあります。

撮影中の休止タイミングの工夫

熱暴走を未然に防ぐために最もシンプルで有効な手段、それが「あえて休ませる」という考え方です。

撮影中に小刻みに休止タイミングを設けることで、カメラ内部の温度を安定させやすくなります

たとえば、10分連続で撮影したら1〜2分休ませる。一見遠回りのようですが、結果的に長時間にわたる安定稼働を実現できます。

この休止中に、メディアの確認や構図の見直し、カメラの表面を冷却ファンで冷やすなどを行うとさらに効果的。

どうせ一度シャットダウンされるくらいなら、自分で先に小休止を入れたほうがコントロールできる」という発想です。

連続して使い続けるほど、カメラの“体力”はどんどん消耗します。無理をさせず、意図的に休ませる勇気が、結果的に作品の質も高めてくれます。

熱問題を回避する設定方法

実はカメラの設定ひとつで、熱の発生量をぐっと抑えることができるのをご存知ですか?

とくに動画撮影時や長時間の静止画撮影においては、設定の見直しが熱問題の根本対策になることもあります。

まず、動画解像度を一段階下げること。

4K60fpsではなく、4K30fpsやフルHDに変更するだけでも、処理負荷が減り、熱の発生も緩和されます。

同様に、

  • 手ブレ補正機能を必要最小限にする、
  • AF方式を固定(MFに切り替える)
  • EVFの自動オフ設定を有効にする

など、使わない機能を極力減らすことも有効です。

また、一部の機種では「高温カットオフ機能の解除(または緩和)」が設定で選べるものもあります。ただしこれは自己責任の側面が強いため、やむを得ない状況でのみ使うのが賢明です。

設定は、カメラと撮影者の“会話”。
熱とのバランスを取るには、まず自分の使い方を見直すことが何より大切です。

まとめ:ミラーレスの熱暴走を防ぐには“意識”と“工夫”がカギ

ミラーレス一眼の熱暴走は、避けようのない“構造的な課題”です。

高性能であるがゆえに発熱しやすく、静かにカメラを追い詰めていくこの現象は、知識がないまま放っておけば、突然のトラブルや機材の故障につながってしまうかもしれません。

しかし逆に言えば、熱暴走のメカニズムや予防策を知っておくことこそが、最強の武器になります。

撮影前に環境を整え、必要なアクセサリーを用意し、設定を見直すことで、“熱”を味方につけることも不可能ではないのです。

どんなに高価なカメラも、ちょっとした熱対策の積み重ねによって寿命が延び、安心して使い続けられるようになります。

本記事のポイントまとめ

  • ミラーレスカメラは構造上、熱がこもりやすく熱暴走しやすい
  • 熱暴走はセンサーやバッテリーの異常を引き起こすリスクがある
  • 小型・高性能なカメラほど放熱性に限界がある
  • Goproなどのアクションカメラも同様に熱暴走しやすい
  • 一眼レフとミラーレスでは熱の発生構造に違いがある
  • 長時間の連続撮影は熱の最大要因となる
  • 真夏の直射日光や車内放置はカメラの故障リスクを高める
  • 外部ファンや遮熱アクセサリーは効果的な熱対策になる
  • 撮影の合間にカメラを休ませるだけでも熱を軽減できる
  • 設定の見直し(解像度・手ブレ補正など)も熱対策として重要
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